イベント見学会
イベント見学会 すまいの情報通信 第9号
2006.02.26 家づくりのための防犯知識
〜お宅の防犯レベルを知りましょう〜

2月26日(日)十和田市の東公民館で防犯設備士の高橋さんを迎えて、防犯についての勉強会を開催いたしました。高橋さんには、地域の防犯、事例を使った防犯チェック、防犯機器・製品の説明などをしていただきました。

ところで、みなさんは全国で年間どれくらい空き巣・窃盗被害があるかご存知ですか?今回防犯勉強会のために資料作りするまで、こんなにも多いとは思ってもいませんでした。
平成10年以降増加していた侵入窃盗の認知件数は、平成15年は約33万件(前年比−1.5%減)、 平成16年は約29万件(前年比−12.8%)と減少しています。また、このうち住宅対象侵入窃盗は、平成15年は約19万件(前年比+0.6%)と増加していましたが、 平成16年は約18万件(前年比−10.2%)と減少しています。しかし、一日あたりにすると約470件と未だ多くの住宅が被害に遭っています。

【 今回のセミナーのポイント 】
1.窃盗団は都会から田舎へ・・・
窃盗団の現状 窃盗団の中には日本人の暴力団を情報屋、運転手に雇うケースも少なくなく、数名の実行犯と下見をした情報屋で現場に乗り付けて、 金品を強奪して逃走しているものが多くいます。実際の計画、指令を出すのは首都圏などの大都会で犯行を警戒の薄い地方都市で行われているようです。
「ヒット・アンド・アウェイ方式」と呼ばれる指令と実行の分業方式を徹底しているそうです。
各役割 見張役・ピッキング役・預金などを現金化する役などがあります。
ポイント 最近は金品を奪うだけでなく、パソコン、郵便物から個人情報を盗み出す事例も増えてきています。盗み出した情報を 別の窃盗グループに売る場合もあるそうです。

2.3軒のお宅を実際にチェック!
勉強会の前日に事例にあげる3軒のお宅を高橋さんにチェックしていただきました。

市街地に建つお宅は近所に空家、倉庫、管理されていない駐車場など、犯罪者にとって隠れやすかったり、 待ち伏せするにはもってこいの環境で3軒の中では一番狙われやすい状況だそうです。

住宅街に建つお宅の場合は、地域自体が新しいので、住民の顔をみんな覚えているわけではないので、日中車が停まっていたり 人が歩いていても住人かどうか判断しづらく、将来的に狙われる地域になりそうだそうです。

農家のお宅ですが、こちらの場合、ガラス、カギなどは そんなに防犯性のは高くないのですが、家の周りの掃除をしたり、雪かきをしっかりしていたり、農家のお宅でよく見かける家の周りに生垣なども ないので隠れる場所がなく、今回チェックしていただいた中では一番狙われにくいそうです。しいて言うなら、典型的な間取りなのでどこに大切な 物を隠しているかわかり易いそうです。

3.防犯は地域の取り組みが大切です。・・・隣近所の目を確保する
泥棒は周囲の目を気にします・・・
声をかけられると犯行を断念する。
地域安全活動をすすめる・・・
地域住民のパトロールが効果をあげている。
ながらパトロール・・・
散歩しながらパトロール、新聞配達をしながらパトロール、外の掃除をしながらパトロールなど 色々工夫して手軽に参加できる防犯パトロールをしている地域があります。共通の上着を着用したり、腕章やプレートを携行するなどして、 不審者に警戒中であることを伝わるようにしています。

4.お宅の防犯改修方を一部紹介いたします
出入り口(玄関・勝手口)の防犯改修
1.ワンドア・ツーロック 
2.補助錠・・・面付本締錠・床面から高さ1.4メートルが最善
3.ドアチェーン・ドアガードが有効
4.インターホン・・・テレビ録画付が最善
5.主錠をグレードアップ・・・円筒錠(ノブに鍵が付いている)ものはそのままもぎ取られるので不適、 本締付円筒錠・・・カンヌキはあるが円筒錠と同様に不適
6.頑丈なドアを選ぶ・・・破壊行為に耐えられるような丈夫な材質・構造等々
窓の防犯改修・・・
1.クレセントは錠にあらず・・・部屋の気密性を高める為の締り器具である
2.補助錠・・・上下かまちにつけるのが最適
3.補助錠は鍵付がただしい・・・鍵の無い補助錠は防犯性が低い
ガラスの種類・・・
1.複層ガラス・・・ガラス破りに若干の手間はかかるが防犯性は低い
2.網入りガラス・・・火災時の脱落・延焼を防ぐ物で防犯性は低い
3.強化ガラス・・・フロートガラスよりは強度はあるが防犯性は低い
4.フロートガラス・・・防犯性はまったく無いに等しい
5.あわせガラス・・・防犯性は十分期待できない(安全ガラスでしかない)
6.防犯ガラス・・・あわせガラスの3倍以上の製品があり、防犯性は高い。多層化(3枚以上の構成が望ましい)

その他にもホームセキュリティーや敷地・周辺環境等さまざま考えなければなりません。防犯設備は正しい知識のある方にご相談ください。

中身の濃い勉強会になりました。受講の様子をご覧ください。

防犯設備士の高橋さんです。地域で行う防犯活動が一番効果があるとこことです。 このマークのついている商品を防犯性能の目安とすることをおすすめします。
自分の地域の防犯活動をしている方もいらっしゃいました。 参加した方に防犯ガラスを実際に割っていただきました。奥まで割るのにかなり苦労しました。
ガラスは割れても奥にあるフィルムを破り穴を空けるにはかなり時間がかかります。 参加者の真剣な眼差しに講師の高橋さんさんもつい熱が入り、予定時間をオーバーしてしまいました。

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